実はそこにある余剰とシェアリング

Taka Umada
4 min readApr 26, 2016

先日 phonvert という「使わなくなったスマートフォンを再活用する」学生チームのインタビューに同席してました(彼らは Todai to Texas プログラムに参加してたのでそのつながりで)。インタビュー記事自体は以下に既に掲載されています。

スマホをスマホとして再利用するのではなく、スマホにはカメラや多くのセンサが搭載されているので、そこに着目して壊れたスマホを IoT の端末として利用したりできる、という発想です。実際、私が最初このアイデアを聞いた時は「スマホの CPU に余ってる計算資源が使えそう」と思ったりもしました。SETI@home みたいな感じです。

よくよく考えれば、これはある種スタートアップでよくある unbubdle の考え方にも繋がるのかなと思ったので今回のメモを書いてます。

たとえば以下の図は銀行という統合されたひとつのサービスを unbundle した結果、様々なスタートアップのサービスが出てきている、という図です。

https://www.cbinsights.com/blog/disrupting-banking-fintech-startups/

phonvert のように、モノ自体も実は unbundle できるという考え方をしてみると、実はそこらかしこに意外と余剰があるのかもしれません。そして余剰といえばシェアリングなので、その余剰をシェアしたりオンデマンドで要求するということができうるのかもしれないなと。

例えば家を借りる、と言ったときにも、寝床として借りたいのか、トイレを借りたいのか、キッチンを借りたいのか、それともキッチンで出来た食事と食べる場所だけを借りたいのかで色々違うでしょうし。

認知心理学のろうそく問題にあるように、我々は物体に名前がつけられたり、それがそういうものだという前提知識があったりすると、ついファスト思考で考えてしまいがちです。なかなかそうした言語や認知の呪縛から逃れることは難しいと思う最近ですが、もうちょっとちゃんと物事を見ないとなと思わせてくれるインタビューでした。

https://en.wikipedia.org/wiki/Candle_problem

完全に日記ですが、以下と通じるものがあるなぁと少し思ったりしました。全部を全部よく見る必要はないとは思いますが。

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Taka Umada

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein