Mastering the VC Game

起業家出身の VC による、起業家とVC との付き合い方を書いた本。VCと起業家の関係性で最も重要なのは「相性」と書いてて最高です。いやほんと仰る通り。私も相性を大事にしようと再確認しました。まあそもそも人付き合いうまくないんで相性悪い人とは意識せずともとことんダメなのですが…。

起業家も VC の身元照会をしよう、というのは仰る通りで、VC全体のブランドネームがあるからといってそこを怠るのはお互いつらい結果になるなぁと。身元照会というのはVC全体の評判や戦略(地理、ファンドサイズ、ライフサイクル、Follow-onの傾向)や求人補助の能力や財務とかだけじゃなくて、担当者レベルの身元照会も重要で、業界知識があるかとかどういうところが得意かとか、できれば調べてもらいたいなと。別に調べられたうえで起業家側からお断りされるのは、(VC目線で言えば)力不足だと判断されたというところは悔しいですが、そのスタートアップが我々(VCではないですが)以外のところでより成長できるのであれば理に適っていますしのでVCとしても問題ないと思いますし。

VCはファウンダーのよき相談相手であるべきである(ただしアドバイスを鵜呑みにしてほしくはない)、というところを目指しているVCが、国内で大体どれぐらいの割合で存在するかは分かりませんが、個人的にはそういう関係性は素晴らしいと思うし、VCという立場だからこそさまざまなFounderの共通の悩みを聞いているので、それをうまく使って貢献できるようになるのがVCの価値だと思います。それだけじゃなくて数歩先を考えてアドバイス提供できるとか、人材バンク的な機能としてはファウンダーから誰かいないかと聞かれる前にすでに整えているとか最高ですね。ナレッジをためてそういう先を考えることもできないといけないんだろうなぁと。

あと Series A における一般的な 20–30% のレンジの話とか、将来の雇用に向けて未行使の stock option を pool しておくよう求められるという点、six on seven などの用語、そして優先分配権(でその中でなぜ制限参加型が選ばれやすいのか)を知る上で有用な本なのではないでしょうか。少なくとも私も知らないこと多々ありましたし。また会社の主導権を保つうえで、タームシートにおける取締役会の構成(少ないほど良いが、社外取締役がVCに選ばれると過半数取られたりする、とか)、拒否権条項リスト、投票の閾値と売却強制権とか、まあVC側がこっそりしかけてくるようなところもちゃんと書いてて好印象です。そういうことがないように、やっぱ相性や信頼、そして心地よい言葉ではなくて真実を話そうとするって大事だな、という何とも社会人一年目的な話に落ち着いたのでありました。

When selecting our VC partner, I knew I was hiring a boss I couldn’t fire..とは Jack Dorsey の弁。

一日一日、今日自分は何かスタートアップの方やそのエコシステムに価値を提供できたか反省しながら眠りたいものです。

Written by

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein

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