Feb. 16; chaos, founder, phase

Taka Umada
5 min readFeb 16, 2015

Founder/Product Fit、創業者がプロダクトそのものであったり、あるいはプロダクトを作っていることそのことに没頭できないと、とてもつらい時間を過ごすことになるだろう、というシリアルアントレプレナーの話。創業者がマーケットと fit していることの重要性として Founder/Market Fit と言う概念が David Lee や Chris Dixon から提出されていましたが、今回は founder と product についてです。新しい概念を作るのはあんまり好きではないですけれど、この言葉は確かにあったほうが便利かなと。技術系のファウンダが強い(というか個人的に好き)のは、プロダクトのものづくりそのものに対して情熱がある人が多いからでしょうね。まあとはいえマーケットに興味ないという技術系の創業者は、それはそれで結構大変そうな感じではありますが。

これはまた良い Bitcoin のサマリ。Bitcoin はインターネット以上のものであると。

Steve Blank 御大、スケールを決めた CEO の悩みに答えるの巻。フェーズと Search -> Build -> Grow に分けて考えると今回の事例は Search -> Build のフェーズの移行において、参照先がない問題。中々成長の痛みを味わえるまでスタートアップが成長しないことが多いので、このあたりのナレッジは確かにまだ整ってない感じがします。で、お勧めされてるのが Ben の Hard Things のほかに、CEO coach を雇うことであってり、CEO peer group に入ること、というのが中々現実的というか、銀の弾丸はない感じがしていいなと。ただ “very” different management tools が必要になるというのはよくよく伺う話であります。

ああ、これはほんとそう思います。Chaos theory をスタートアップにも当てはめると、基本 initial condition に結果が大きく左右される中で decision making しなければならないので、その decision そのものというよりも decision process が重要になってきます。投資家がそこでやるべきは、そうした chaotic な結果を何度も見ているのだから、decision のヘルプをするのではなく、ちゃんとプロセスを取り出せるようにヘルプすることである、と。成功したスタートアップはそれぞれが outliers であるので成功そのものをコピーはできませんが、decision の時に使っていたフレームワークは copy したり fork したりして、自分たちの状況に使えるようにすることができるんじゃないのか。

私は基本方法論オタで「YC での考え方」とか Lean とか Design Sprint とか、いわゆる思考のフレームワークが大好きなわけですが、その辺を手伝うことが役に立つんじゃないかなと思っているところを明文化してくれた感じです。個別の decision に対してヘルプするんじゃなく(ファイナンスとか、そういう個別ヘルプが大事な時もありますが)、スタートアップの創業者個々人の decision のためのフレームワークを作るところにある程度協力できれば、それが何らかの貢献になるんじゃないかなぁと思います。あとは豊富な事例かなぁ。

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Taka Umada

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein