Taka Umada

解像度を上げる』という書籍を 11/19 に発売しました。

この本は2021年に出した同名のスライドの書籍版であり、より詳細な内容にしたものです(当時は『解像度を高める』というタイトルで公開しました)。

主に以下のスライド群の内容を詳細にしたものとなっています。

これらのスライドを読んでみて、何か得るものがあったのであれば、ぜひ書籍も手に取っていただければ幸いです。

🖼️ 解像度の解像度を上げるためのフレーム

解像度」という言葉が、ビジネスの会話で頻繁に使われるようになったように思います。ただ、その言葉が用いられるときの意味は様々あるようです。

そのため「解像度が足りていない」と誰かから言われたときに、「それが何を意味するのか」「どのようにアクションすれば良いのか」が不明瞭である場合も多いのではないでしょうか。

そこで本書では解像度という言葉の解像度を上げようと試みています。

特に解像度を

  1. 深さ
  2. 広さ
  3. 構造
  4. 時間

4つの視点で整理することで、解像度の意味することを分かりやすく、覚えやすくして、日々のビジネスで解像度という言葉をより使いやすくできればと思っています。

💰バリューを出すための基本も解説

解像度を上げることが求められているのは、起業家だけではありません。日々の業務でも高い解像度が必要な人も多いはずです。

そのため本書は、スタートアップ向けの書籍ではなくビジネスパーソン向け、特に若手向けの方にも手に取ってもらえるように書きました。解決策よりも課題が大事な理由などの基礎的なことも説明しており、新入社員の方などに渡して読んでもらえると嬉しいです。

❓🔨 課題と解決策の解像度に分けて考える

今回の書籍では、

  1. 課題
  2. 解決策

の解像度を上げることにフォーカスしてお話ししています。

本の後半では「課題の解像度を上げる方法」と「解決策の解像度を上げる方法」を、それぞれ深さ、広さ、構造、時間の4つの視点から整理しました。

多くの人と話していて、特に「課題の深さ」が足りないことが多いので、そこについては重点的に解説する章として用意しています。

🧠 思考本を超えて、情報×思考×行動

本書はいわゆる「思考本」のジャンルの本だと思います。

思考本の多くはその名の通り思考に関することが中心に書かれていますが、私個人としては、思考することと同程度に「行動すること」や「質の高い情報を得ること」も重要だと思っています。

そこで本書では解像度を上げるためには

  1. 情報(収集)
  2. 思考
  3. 行動

という3つを組み合わせ、反復しなければならないという立場を取り、思考以外の部分もカバーしながら解像度を高める方法についてまとめています。

🥋情報×思考×行動のための「型」を紹介

本書を読んだ後に、より具体的に行動に移せるよう、解像度を上げるために必要な「情報×思考×行動」方法を、4つの視点を基に48の型として紹介しています。

より具体的には言語化、顧客インタビュー、サーベイ、分けることと比較すること、抽象化と具体化、先を読むことなどです。

『鬼滅の刃』では「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り」などと型が整理されていましたが、そうした形で「課題の深さ 型1 言語化」などと思い出してくれると嬉しいです。

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セールスアニマルになろう』『カスタマーマニアになろう』の両スライドを公開しました。

なろう系」と冗談めかして書いていますが、

  • 製品がある程度できた後でセールスアニマルになること
  • 製品ができる前の課題探索のときにカスタマーマニアになること

の二つは両輪で大事だと思います。ご活用いただけますと幸いです。

なろうではないですが、『スケールしないことをしよう』のスライドも公開しています。

以下の記事の続きです。

サムネイル用

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本日 2021 年 1 月 24 日に新刊『未来を実装する』が書籍版・電子版ともに発売されました。本書の一つのメッセージは「インパクトからはじめよ」です。

SDGsや気候変動対策をはじめとした、社会的インパクトや「私たちの社会のあるべき未来」についての議論が、ビジネスの領域でも活発に行われるようになってきました。

そして今回「テクノロジーの社会実装」をテーマに色々な方々にお話しを聞いていく中で気づいたことが、特にスタートアップのビジネスの拡大期においては「社会にどのようなインパクトを与えたいか」を語り、そのための社会の仕組みを一緒に作り上げる取り組みをしていくことが、ビジネスを成功させるための大きな要因になっているのではないかということでした。

このように「理想とする未来に旗を立てて、そこに向かって人と社会を巻き込みながら進んでいくための考え方とスキルセット」をインパクト思考とここでは呼びたいと思います。

そしてこのインパクト思考は、これからより多くの人に求められるのではないかと思います。

そこでビジネスにおける思考の歴史を少しだけ振り返って、なぜ今、インパクトが重要視されつつあるのかについての考えを共有します。

注目される思考の変遷

この「インパクトからはじめよ」という言葉は2010年に発売された安宅氏の『イシューからはじめよ』を意識しています。

この書籍で訴えられていた、問題解決する上では解の質を上げるよりもイシューの質を上げるほうが重要という考えは、この十年でずいぶん広まったのではないでしょうか。

2010年代を境に、論理的思考からデザイン思考へとビジネス界隈の注目が変遷していく中で、「問題解決ではなく問題発見」という言葉が繰り返し叫ばれました。選ぶべき問題こそが重要なのだと。これに異を唱える人はそれほど多くないでしょう。

問題発見が重視されるようになった背景には、論理的思考などの問題解決の技法の普及と民主化があると考えています。単に論理的思考によって問題解決ができるだけでは個人のスキルとしては不十分になったので、問題発見のためのデザイン思考のような新しいスキルが注目されたのではないでしょうか。

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2015年 (すでに 6 年前!) に作っていたスタートアップ向けのスライドを、そろそろいくつか更新していこうと思います。まずは 3 つほど公開してみました。

今後もこちらで公開していきます。

当時とは違い、既にネットにいろいろな情報がある中で独自性を出していくのは難しそうですが、もし役に立ちそうと思ったらぜひシェアしてみてください 😀

サムネ用

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英治出版様からこの度新刊を出させていただくことになりました。テーマはテクノロジの社会実装で、2020年代に社会実装を進めていくための方法論をまとめたものとなります。すでに Amazon でも予約が始まっていますので、もしよければご予約ください。 未来を実装する――テクノロジーで社会を変革する4つの原則 未来を実装する――テクノロジーで社会を変革する4つの原則www.amazon.co.jp 2010年代を振り返ってみると、デジタル系スタートアップにとって恵まれすぎていた年代だったように思います。クラウドや App Store の登場で起業&配布コストが格段に安くなり、Webやスマートフォンを基にした市場はホワイトスペースで、さらに市場も急拡大していました。市場の波に乗ることで、スタートアップも急成長が可能でした。 しかしスタートアップの置かれている環境はずいぶん変わったように思います。この10年で純然たるデジタル領域のホワイトスペースの多くは探索・確保され、GAFAM のようなビッグテックに占拠されています。そうした背景からか、近年のスタートアップはデジタル領域以外の、規制などがある業界や物理的な領域へと挑戦を始めています。たとえば FinTech、ConTech、RegTechなど、xTech という言葉が次々と作られているのがその流れを示しているのではないでしょうか。さらにデジタル技術の影響力が増すにつれて、デジタル技術全体が規制の対象にもなりつつあります。

社会実装をテーマにした新刊『未来を実装する』が 2021/1/24 に出ます
社会実装をテーマにした新刊『未来を実装する』が 2021/1/24 に出ます

英治出版様からこの度新刊を出させていただくことになりました。テーマはテクノロジの社会実装で、2020年代に社会実装を進めていくための方法論をまとめたものとなります。すでに Amazon でも予約が始まっていますので、もしよければご予約ください。

2010年代を振り返ってみると、デジタル系スタートアップにとって恵まれすぎていた年代だったように思います。クラウドや App Store の登場で起業&配布コストが格段に安くなり、Webやスマートフォンを基にした市場はホワイトスペースで、さらに市場も急拡大していました。市場の波に乗ることで、スタートアップも急成長が可能でした。

しかしスタートアップの置かれている環境はずいぶん変わったように思います。この10年で純然たるデジタル領域のホワイトスペースの多くは探索・確保され、GAFAM のようなビッグテックに占拠されています。そうした背景からか、近年のスタートアップはデジタル領域以外の、規制などがある業界や物理的な領域へと挑戦を始めています。たとえば FinTech、ConTech、RegTechなど、xTech という言葉が次々と作られているのがその流れを示しているのではないでしょうか。さらにデジタル技術の影響力が増すにつれて、デジタル技術全体が規制の対象にもなりつつあります。

こうした状況において、起業の方法論も変わりつつあると感じています。いわゆる「0 → 1」のフェーズにおいては従来の起業の方法論がいまだ有効だと思いますが、「1 → 10」や「10 → 100」のフェーズは少し異なる様相を見せています。急成長しようとしても規制に阻まれたり、ほかのステークホルダーにブレーキを掛けられたりもするでしょう。これからのスタートアップは、従来の『Move Fast and Break Things』やブリッツスケーリング的なやり方では、中々うまくいかないケースも増えてくるのではないかと考えています。

2020年代のスタートアップが「1 → 10 」や「10 → 100」などのフェーズにおいて急成長するために必要なのは、社会をどう変えていけば良いのかという政策起業家的な方法論だと考えています。社会的なインパクトを考え、規制などの社会の仕組みを良い方向に変えるよう働きかけながら、テクノロジのポテンシャルを十分に活かせるような基盤を作り、そこで新たな市場を作っていくような、新しい戦い方が起業家には必要とされているように思えます。

AIやDXなどのキーワードが注目を浴び、「デジタル技術が企業や各業界、社会や政治を変える」という期待を持たれている今だからこそ、2020年代のデジタル技術を用いるスタートアップには、規制や政治などの社会の仕組みときちんと付き合っていき、ときには社会の仕組みのアップデートを提案する力が要求されるのではないかと考えています。

そこで本書では、テクノロジの社会実装の「社会」の面を主な論点にしながら、事例やインタビューなどを通して、テクノロジの社会実装を進めるための考え方とツールをまとめました。たとえば、社会的インパクトをどう描けば良いのか、ガバナンスや規制とどう付き合っていけばいいのか、どのように納得感を醸成していけばいいのか、などの話をしています。

『逆説のスタートアップ思考』ではスタートアップの方法論の情報を、『成功する起業家は居場所を選ぶ』ではアクセラレーターに関する情報をまとめましたが、それに連なる書籍として、これからのスタートアップや社会実装にご興味のある皆様、ぜひご予約ください。

キャンペーン的なもの

こうした流れを解説したり、スタートアップ業界の中で情報を共有するため、本書に関連するようなイベントやインタビューであれば、2021年3月までは本書の特設サイトGoogle Forms から受け付けようと思っています。すべてにお答えできるわけではありませんが、もし興味があればご相談ください。

なお、本書は上記の特設サイトにも解説があるように、社会実装ワーキンググループの成果物です。私一人の力で書き上げたものではありません。メンバーの皆様、そしてインタビューや文章のチェックなどに快く応じていただいた皆様に改めて御礼申し上げます!

サムネ用画像

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Taka Umada

Taka Umada

The University of Tokyo, Ex-Microsoft, Visual Studio; “Nur das Leben ist glücklich, welches auf die Annehmlichkeiten der Welt verzichten kann.” — Wittgenstein